3月9日(月)、埼玉県戸田市の株式会社愛工舎製作所のCAPホールにて、
大人だけのパンの会を開催しました。

講師は、もぐもぐの強力サポーターの一人、金林達郎さん。
そして助手には山﨑隆二さんが来てくださいました。

お二人は、恵比寿のシャトーレストラン、「タイユヴァン・ロブション」から「帝国ホテル」とともに歩む
日本を代表する一流ブーランジェ。

金林さんは現在、千葉市土気(とけ)駅の住宅街で「ボワドオル」というパン屋さんを開業して独立。
山﨑さんは2002年にフランスで行われたクープ・デュ・モンドで世界一のタイトルをとり、
現在は株式会社カネカの研究社員として、全国で指導しているお立場です。

どんなテーマも安心してお任せの金林さん。
2011年は「天然酵母」がテーマで開口一番
「ぼくは、天然酵母大好きさんが大嫌い」と会場を笑わせてスタート。

3年ぶりの今回は、フランスパンの中で話題の「パン・ド・ロデヴ」と
ドイツパンの定番「フォルコンブロート」と「ベルリーナ・ラント・ブロート」の3品。

時に作業を見せながら、焼き立てが美味しいものと、何時間か置いて食べてもらいたいもの、
また、どんなパンも気取らず、普段の夕食のおかずにどんどんあわせてみて」と
話してくださいました。

 相性の一押しは、「クリームチーズと奈良漬け」とドイツパンでした。
「発酵食品同士はよくあうから」と奥様からの「納豆ともあうわよ」のメッセージと共に
楽しくご紹介くださいました。

 材料の小麦、ライ麦の特徴、それぞれが育つ国の自然環境、
その穀物をパンに作り上げる手法など、かなり専門的なお話もありました。

また、山﨑さんからは、「商品開発は、日々、町のヒット商品を探しては大手が追いかけ、の繰り返し。
ヒントはいつもリテイルベーカリー(個人店など、そこで焼いて出しているパン屋さん)から」
「今日のようなパンは、普段の日本のおかずで、夕食に是非と思っている。
こういう会を食育でしてもらえるのはうれしい」といったお話がありました。


気さくなおしゃべりが人気の金林さん


フォルコンブロート 焼く前。(フォル=全粒 コン=穀物 ブロート=パン)


焼き上がり。金林さんはこれを「混ぜご飯」と呼ぶ


フォルコンブロートの周囲についているもの。あまに、ごま、押し大麦などなど


「スープのような」といわれる、ゆるゆるの生地。パン・ド・ロデヴ


ロデヴ、焼きあがりました!


台湾のパン事情のお話もしてくれた山﨑さん


作業台で使った手粉を、一仕事終わるたびにスケッパーでかき集め、
ふるって、ビニール袋にしまう。次には、またこの袋から出して手粉にする。
一流の方ほどこれをさりげなく当たり前にやるプロの仕事ぶりには、いつも惚れ惚れしてしまうのです。
どなたか気が付きましたか? (写真は、愛工舎製作所 テクニカルアドバイザーの伊藤さん)