日時 2022年1月16日(日)

場所 桶川市坂田コミュニティセンター調理室と隣接の「わくわくファーム桶川」

内容 「白菜収穫と、和食のプロと味わう日本のお正月」

・畑の白菜を使って、「白菜の肉詰め みぞれ煮」をつくる。

・関東風雑煮をつくる。

・餅花をつくって飾ろう。

 

講師 大宮「和三盆」 総料顧問 大河原 実料理長

 

冬になると太陽が南に低く傾きます。建物の北側にある私たちの「わくわくファーム桶川」は、ほとんど日が当たらなくなります。作物に太陽がどれほど大切か、毎年冬になるとこの畑で痛いほど実感させられます。

そんな環境でも果敢に育った白菜。小ぶりではあるけどしっかり巻いて、中は青々としてナイフを入れると何ともジューシー。9月からのたくましい成長の力を刈り取って、さっそく調理室で料理しました。

  

  

この日の講師は日本料理のプロ、大河原実さん。

永年、都内のホテルで総料理長を務め、その間にはもぐもぐ主宰の季節の食事会を準備してくださったり、

埼玉県下の小学校に出向く食育活動では軽快に力を貸してくださったりと大活躍。

黄綬褒章も受章されているもぐもぐの理事で、いまは大宮の会員制高級料理クラブ「和三盆」の料理顧問を

されています。

料理は、採りたての白菜をタテに切って、味をつけた鶏の挽肉を隙間に押し込んで、

おいしい出汁で煮ること15 分。

仕上げは大根おろしを入れて「みぞれ」にし、水溶き片栗粉でとじました。

ピンク色の生麩が彩を添えて、美味しい冬の逸品のできあがりです。

大根おろしには「小さな戦力が役に立った」とお母さんたち。

 

 

 

 

さて、今日の試食は「一番だし」。大きな昆布と鰹節で出し取りを見守ります。

いまは「粉末だし」が当たり前の時代。

「ちゃんととった出汁って、こんなにおいしいんだ」と、大人も子供もびっくり体験でした。

 

もう一つはお雑煮です。

今回はみんなで作れなかったけれど、大河原料理長が仕上げてくれたたくさんの具材の入った雑煮は

スープカップに入れてお持ち帰りでした。
そのかわり、「もしお店で出すなら」と特別の盛り付けも見せてもらいました。

大根で舞鶴を表現する飾り切りやシイタケ、里いもを六角形に切る「亀甲切り」など、

お正月らしくお祝いのお雑煮は、ため息が出るほど見事な和食の美しさです。

 

1 月も半ばになると「小正月」。このころ、全国各地で「餅花(もちばな)」がつくられ飾られます。

使われる枝も場所によっていろいろですが、今回はきれいにしなだれる柳の枝を用意し、

紅白のお餅を持ち帰り用に用意しました。

みんなで作れたらよかったのになあ・・・とちょっと残念だけど、コロナのオミクロン株の猛威が

すごい時期だったので、あきらめて早期解散となりました。

1 年間やってきた「わくわくファーム桶川」で、きちんと日本の食文化と向き合う日が持てて、

本当に良かった。役割を一つ、果たした気持ちになりました。

 

              報告: 松成 容子